平田容疑者ウロウロ…嘘みたいな出頭劇 (日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20120104-884830.html
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オウム真理教元幹部で特別手配中だった平田信容疑者(46)は12月31日夜、出頭までに長い道中をさまよっていたことが3日、分かった。容疑を掛けられている目黒公証役場事務長仮谷清志さん(当時68)の拉致死亡事件の捜査本部がある大崎署(品川区)に立ち寄ったが、出入り口が分からず出頭を断念、指名手配犯専用の情報ダイヤルもつながらずにあきらめた。逮捕された警視庁丸の内署では、名乗っても女性警察官に「うそ」と信じてもらえなかった。
平田容疑者は出頭するため、東海道新幹線で上京してきたとみられる。品川駅では“似た男”が防犯ビデオで確認されていた。3日、接見した滝本太郎弁護士によると、大崎駅から徒歩で、仮谷さん拉致死亡事件の捜査本部のある大崎署に午後9時ごろ到着。2階の出入り口を見つけられず、警備の警察官もいなかったため出頭を断念した。
再び大崎駅に戻る途中で公衆電話に入った。平田容疑者の指名手配写真の上には「逮捕 ご協力ありがとうございました」との紙が貼られている。そのすぐ下には「フリーダイヤル 0120-006-024」が明記されている。
指名手配犯に関連した情報ダイヤルで、10回以上コールしたが、話し中だったため、またも断念。直後に110番して「平田信の担当はどこか」と尋ねると「警視庁だ」と告げられ、電話を切った。
大崎駅から山手線に乗り、午後11時ごろ、恵比寿駅の防犯ビデオに東京メトロ日比谷線に乗り換える姿が写っていた。95年にオウム真理教が地下鉄サリン事件の標的とした霞ケ関駅で下車し、教祖だった松本智津夫死刑囚(56)の公判が繰り広げられた東京地裁に近いA1かA2出口から地上に出たもようだ。
午後11時35分ごろに110番の指示通りに警視庁本部に出頭したが、警備の機動隊員は「こんな茶髪ロン毛で、顔がふっくらして、背も低く見える男ではないはず」と別人と勘違い。丸の内署や交番への出頭を促された。その場を離れる際にも「特別手配の平田信です」と再度アピールしたが反応はなかった。
約650メートル、15分ほど歩いて着いた丸の内署では、応対した女性警察官に名前を告げると「うそ」と面と向かって言われたため「ほら僕、背が高いでしょう」とわざわざ説明した。さらに「本当にそうなの?」と最後まで疑われながら署内に引き取られたという。
この日会見した滝本弁護士によると17年近い逃亡期間中は「ずっと国内にいた」と話し、依然逃亡を続ける2人の行方も「ずっと接点がなく、連絡を取っていない」と言い張っているという。昨年7月に死亡した母親については丸の内署で初めて知らされたという。
東日本大震災に触発されて出頭したなどと話しているが、どんな目的があって、平田容疑者がオウム裁判の終結直後に出頭したのかはまだ明らかになっていない。17年近く逃げ回りながら、いざ出頭すると、確保したい警察との歯車がかみ合わずに大みそかの都内をグルリと1周していた。
[2012年1月4日9時18分 紙面から]
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このルート…ネットのパソコン案内で、
出発地を大崎、目的地を警視庁にすると確かにいちばん最初にヒットします。
しかし、大崎署はJRの大崎と五反田の中間で、
やや五反田に近いくらいの場所。
五反田まで出て都営地下鉄で日比谷に出るか、
あるいはJR大崎駅に戻ったとしても有楽町で下り
警視庁へ歩くルートを考えるのが普通でしょ。
そのほうが同一会社線で運賃だって安いよ。
出頭した時、携帯電話は持っていなかったというけど、
このルートはいずれかの時点で機械的に検索した結果としか思えません。
仮谷さんが拉致された時の目黒公証役場は現在の場所ではなく、
もっと五反田よりの上大崎にありました。
運転手役を勤めたなら、当時はこの辺りの土地勘もあったはず。
長年、東京を離れて潜伏していて、
電車での移動はしなかったため路線には詳しくなく、
110番に電話し捜査本部は警視庁にあると聞いた後、
大崎から警視庁への乗換案内をパソコンが手元にある誰かに
尋ねたのではないでしょうか。